今回は神戸大工学部(後期日程)の合格最低点(得点率)の推移を見ていきます。
学科毎の最低点の比較、得点のバラつきなどから見えてくるものを検証します。
入りやすい学科or入りにくい学科も評価します。
Contents
【後期日程】神大工学部)合格最低点の推移
後期日程における神大工学部における6学科【建築学科、市民工学科、電気電子工学科、機械工学科、応用化学科、情報知能工学科】の合格最低点推移を見ていきます。
合格最低点推移(2007から2019年度)
黄色で示した部分が神大工学部における合格最低点であった学科です。
年度 | 建築 | 市民工 | 電気電子 | 機械工 | 応用化学 | 情報知能 | 最低点 学科 |
2007 | 564.166 | 578.900 | 536.183 | 602.973 | 568.516 | 531.600 | 情報知能 |
2008 | 578.650 | 567.666 | 576.650 | 606.143 | 562.100 | 550.733 | 情報知能 |
2009 | 600.150 | 496.083 | 560.183 | 583.690 | 610.016 | 552.430 | 市民工 |
2010 | 573.016 | 567.950 | 597.683 | 572.573 | 601.616 | 568.476 | 市民工 |
2011 | 602.466 | 558.266 | 567.750 | 548.233 | 609.883 | 539.163 | 情報知能 |
2012 | 620.400 | 624.400 | 644.133 | 631.250 | 666.200 | 622.480 | 建築 |
2013 | 619.150 | 568.450 | 622.583 | 628.883 | 643.183 | 602.656 | 市民工 |
2014 | 633.966 | 584.983 | 625.366 | 610.120 | 648.533 | 597.870 | 市民工 |
2015 | 609.983 | 570.833 | 588.750 | 571.983 | 621.666 | 566.296 | 情報知能 |
2016 | 608.250 | 572.833 | 567.466 | 581.840 | 596.183 | 570.556 | 電気電子 |
2017 | 568.600 | 519.916 | 561.633 | 553.030 | 578.316 | 550.333 | 市民工 |
2018 | 613.450 | 585.916 | 610.233 | 602.483 | 614.333 | 604.976 | 市民工 |
2019 | 592.033 | 531.083 | 562.816 | 566.160 | 581.400 | 583.283 | 市民工 |
平均点 | 595.2 | 563.6 | 583.1 | 589.0 | 603.8 | 582.3 | 市民工 |
標準偏差 | 24.2 | 31.2 | 31.4 | 24.8 | 32.6 | 19.2 | – |
建築、電気電子、応用化学は2007,2008年度はセンター配点425点、以降は600点
市民工は2007年度はセンター配点500点、以降は550点
機械工は2007年以降センター配点520点
情報知能は2007,2008年度はセンター配点425点、以降は550点
学科ごとの最低点回数
推移グラフ
ザックリ分析
平均合格最低点が最も低いのは市民工、最も高いのは応用化学です。
回数も同様で、学部最低点だった回数が最も多いのも市民工、最も多いのも応用化学(9回/全12回中)でした。
近年のセンター配点について、市民工は550点とやや低く、逆に応用化学は600点と高いのでという点には注意が必要。
統計的に最も入りやすい学科は?
市民工学科
神大後期において、最も入りやすい学科は市民工学科と評価します。
センター配点が550点と低いですが、それを差し引いても市民工と分析します。
- 2007年~2019年の、平均最低点が最も低かった。(563.6点)
- 2007年~2019年で、工学部最低点だった回数が最も多かった。(7回)
- 2017年から3期連続で学部最下位であり、再現性がある。
市民工は前期日程でも同じく工学部で最も入りやすいという評価になりました。
統計的に最も入りにくい学科は?
応用化学科
神大後期において、最も入りにくい学科は応用化学科と評価します。
- 2007年~2019年の、平均合格最低点が工学部中最も高かった。(603.8点)
- 2007年~2019年の間、最低点が工学部で最も高かった回数が、最も多かった。(9回)
- 2007年~2019年の間、工部中最低点だった回数が一回もなかった。
得点率としては70%程度が最低ラインで、年度によっては80%以上を必要とする場合もあり、ハイレベルな高得点での争いです。
ちなみに農学部前期日程と理学部前期日程でも、最も合格最低点が高かったのは化学系学科でした。(後期日程は合格最低点非公表のため不明)
まとめ
阪大や京大などでは割と合格最低点は毎年各学科でバラけるのですが、神戸大の場合は特定の学科常に入りやすいor入りにくいという傾向が毎年続きます。
神戸大後期日程も、市民工が入りやすく応用化学科が難しい傾向は今度も続くと思われます。
しかし個人的にはそろそろ情報知能工学科の難易度が増す可能性はあると思います。
(阪大や京大の情報系がここ数年そうであったように。)