志望校別対策

旧帝大の情報系学部(学科)における受験難易度が急上昇している件

近年、言うまでもなく情報系の需要が増大しています。
世界のトップ企業はGAFA(全てIT系)ですし、AIによる自動運転や診断なども今後成長が予想されています。
アクセンチュアなどの非IT会社ですら、ITスキルをもった人材を必要としています。
それほど世界中で必要とされ、高給高待遇が確保できるということは、大学受験で難易度に変化があってもおかしくありません
この記事では、情報系、特に日本でトップの頭脳を持つ旧帝大情報系学科の受験難易度がどうなっているかを見ていきたいと思います。

上位校では明らかに情報系が難化している

旧帝大について、『情報系の合格最低点は上昇しているのか?』と言う視点で、受験難易度を見てみます。

京大の場合

情報系の難易度が上がっています。

例えば京大工学部を見ていきますと、以前は情報学科は工学部で合格最低点が最下位になるなど、『人気のない』学科と言っても差し支えない状況でした。
ところが、ここ3年は工学部でぶっちぎりの1位です。

2012年度~2019年度の京大工学部合格最低点推移(1,000点満点)
年度 地球工学 建築 物理工 電電
情報
工業化
2012 522.5 508.3 532.4 510.6 496.5 501.7
2013 545.2 559.0 584.1 571.7 581.0 562.2
2014 560.2 572.0 594.0 576.2 578.2 568.4
2015 567.9 580.2 599.8 577.6 594.2 569.4
2016 566.7 576.7 610.1 571.1 599.9 565.1
2017 577.5 594.0 606.1 589.4 611.1 574.9
2018 621.4 644.9 649.3 628.1 662.8 614.8
2019 580.2 594.5 618.8 605.8 638.6 578.1

黒字:合格最低点が工学部最高点

表のとおり、ここ3年は情報学科が1位です。
3年連続で合格最低点が最も高いということは、難易度が上昇していることを示しています。

数年前までは”物理工学科”がNo.1でしたが、徐々に情報学科がも難易度を上げ、ここ3年間ではついに逆転して1位になりました。

阪大の場合

阪大も情報系が難易度UPしてます。

情報科学科のある基礎工学部の合格最低点を見てみますと、2012年は合格最低点が最下位だったにも関わらず、ここ6年間は1位or2位を争っています。
2位だった2017年度、2018年度にしても、1位とは数点差の僅差ですし、加えて1位のシステム科学科もIT系では無いですが、機械やプログラムを扱うコースもあり、かなり情報系に近いことも行っています。

年度 電子物理 化学応用 システム 情報
2012 601.32 633.57 609.37 597.69
2013 530.17 550.28 538.48 549.67
2014 549.92 558.97 552.87 559.72
2015 557.97 565.97 557.77 568.77
2016 559.27 570.60 569.02 573.60
2017 578.12 587.22 594.17 592.45
2018 581.44 585.42 594.32 593.89
2019 593.22 581.17 608.50 619.30

黒字:合格最低点が工学部最高点

2014年から6年連続で1位or2位なので、近年、難易度が上がっていることを示しています。

九州大

九大も情報系の難易度が上がりました。

2019年度、”電気情報学科“が工学部で1位となりました。

それまで九大では”機械航空工学科“が10年以上も工学部でトップだったにも関わらず、2019年度はじめて電気情報学科により、陥落させられました。
情報系の躍進を印象づける出来事でした。

名古屋大

名大は情報系の偏差値が爆上がりしています。

名古屋大については、情報系が工学部には無く、『情報学部』として独立しています。
その情報学部の偏差値を見ると、東進(2019年度)で情報学部”自然情報学科”が偏差値75(※1)と理系では医学部医学科と同じ数字となっていました。
(※1)Aライン:合格可能性80%

平均偏差値でも、河合塾と東進両方の偏差値において、農学部、工学部、理学部に1~3ポイント差をつけて勝っています。

流石に、医学部医学科と同じ難易度ということは無いですが、その他理系学部と比較すると、明らかに難易度が上がっています。

他の旧帝大は?

一番気になるのは東大だと思いますが、東大の場合、入試時点では募集が”理1“という括りなため、情報系の受験を伺い知ることはできませんでした。
北海道大学も同様に”総合理系“という括りなため、不明でした。

まとめ

旧帝大の情報系について、受験難易度の状況を見てきました。
その結果、『旧帝大では情報系の人気が急上昇している』という事実がハッキリわかりました。
調査できなかった東大と北大を除き、全ての旧帝大で情報系の難易度がここ数年で急激に上昇しています。

医学部医学科の難易度が近年下がってきていると言われていますが、それに対応して情報系の難易度は上昇しています。