北海道大学総合理系入試における各重点群の合格最低点(得点率)の推移をまとめました。
それぞれの重点群を比較し、統計的にわかることを考察します。
また、入りやすい学科があるかも検証しました。
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北海道大・総合理系)合格最低点の推移
北大総合理系における5重点選抜【数学重点選抜、物理重点選抜、化学重点選抜、生物重点選抜、総合科学選抜】の合格最低点推移を見ます。
合格最低点推移(2011から2019年度)
年度 | 数学重点 | 物理重点 | 化学重点 | 生物重点 |
総合科学 |
最低点 重点群 |
2011 | 452.65 | 490.62 | 478.96 | 477.80 | 466.08 | 数学 |
2012 | 464.27 | 491.12 | 494.10 | 481.50 | 500.08 | 数学 |
2013 | 481.83 | 488.92 | 478.26 | 466.94 | 486.64 | 生物 |
2014 | 476.15 | 477.48 | 492.62 | 481.32 | 481.40 | 数学 |
2015 | 519.23 | 518.06 | 516.18 | 502.88 | 490.53 | 総合科学 |
2016 | 445.87 | 477.10 | 476.70 | 469.94 | 464.85 | 数学 |
2017 | 481.23 | 480.82 | 474.78 | 487.60 | 492.77 | 化学 |
2018 | 482.80 | 486.88 | 494.82 | 485.22 | 490.50 | 数学 |
2019 | 480.78 | 475.86 | 469.60 | 477.38 | 473.60 | 化学 |
平均 | 476.1 | 487.4 | 486.2 | 481.2 | 482.9 | – |
標準偏差 | 20.0 | 12.2 | 13.7 | 9.9 | 11.6 | – |
黄色で示した部分がその年の総合理系入試における合格最低点の重点群です。
重点群ごとの最低点回数
得点率(%)で換算
年度 | 数学 | 物理 | 化学 | 生物 |
総合科学 |
最低点 学科 |
2011 | 60.4 | 65.4 | 63.9 | 63.7 | 62.1 | 数学 |
2012 | 61.9 | 65.5 | 65.9 | 64.2 | 66.7 | 数学 |
2013 | 64.2 | 65.2 | 63.8 | 62.3 | 64.9 | 生物 |
2014 | 63.5 | 63.7 | 65.7 | 64.2 | 64.2 | 数学 |
2015 | 69.2 | 69.1 | 68.8 | 67.1 | 65.4 | 総合科学 |
2016 | 59.4 | 63.6 | 63.6 | 62.7 | 62.0 | 数学 |
2017 | 64.2 | 64.1 | 63.3 | 65.0 | 65.7 | 化学 |
2018 | 64.4 | 64.9 | 66.0 | 64.7 | 65.4 | 数学 |
2019 | 64.1 | 63.4 | 62.6 | 63.7 | 63.1 | 化学 |
平均 | 63.5 | 65.0 | 64.8 | 64.2 | 64.4 | – |
標準偏差 | 2.7 | 1.6 | 1.8 | 1.3 | 1.6 | – |
単位:得点率(%)
黄色で示した部分がその年の総合理系入試における合格最低点の重点群です。
推移グラフ
北大総合理系の傾向としては、合格最低点が各重点群でほとんど同じ点が挙げられます。
例えば表2で示されるように、2011~2019年度で最も合格最低点の平均値が低かった重点群は数学重点群ですが、最も高かった物理重点群と比較してもたった1.5%しか違いがありません。
また標準偏差から分かる通り、各年での最低点の差(バラつき)がほとんどありません。
つまり北大総合理系は合格最低点の変動があまり大きくなく、対策が立てやすいと言えます。
まとめると、北大総合理系は毎年同じような合格最低点であり、なおかつ重点群間の難易度の差はほとんど無いということが統計的に言えます。
なおサンプル数が少ないのでやや不正確ですが、この結果から合格最低得点率の平均値(μ)を64.5%、標準偏差(σ)を2.0%と仮定すると、本番で68.5%の得点率をとれれば97.73%の確率で合格できる計算になります。
(正規分布を仮定)
統計的に最も入りやすい学科は?
数学重点がやや最低点が低い傾向あり
統計的にみて、北大総合理系で最も入りやすい重点群は数学重点群という結果になります。
根拠は、2011年から2019年までの9年間で、5回も合格最低点であったのに加え、合格最低点の平均値も最も低い結果となったためです。
とは言え、他の重点群との差はそれほど大きくはないです。
逆に統計的に最も入りにくい学科は?
物理重点群は過去9年間で1回も合格最低点となった経験がなく、さらには合格最低点の平均値が最も高いため、北大総合理系入試の中では最も難しい重点群であると言えます。