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【受験】大阪大が他の旧帝大より勝っている点を列挙してみる【比較】

大阪大は旧帝大と呼ばれる難関大の一つで、関西では京都大に次ぐ難易度の大学です。
しかし、他の旧帝大(主に東大・京大を除く東北大名大九大など)と比べた時、受験生は阪大に進学すべきか、他の旧帝大にするべきか悩む場合があると思います。
この記事では、阪大を他の旧帝大と比較し、阪大が優っている点を列挙してみました。
(受験生の参考に。)

Contents

科研費額が国内第3位!(東大・京大に次ぐ額)

まず2017年度における我が国の科研費分配額を見ていきましょう。

表. 2017年度科研費分配額
順位 大学名 分配額
1 東京大 168億5392万円
2 京都大 103億7785万円
3 大阪大 82億6029万円
4 東北大 75億3675万円
5 名古屋大 56億7490万円
6
九州大 56億2063万円
7
北海道大 47億5740万円
8
東京工業大 35億3412万円
9
筑波大 31億7044万円
10
慶應義塾大 27億520万円

1位、2位は東大、京大で、3番手が阪大です。
4位の東北大とは割と僅差ですが、5位~7位の名大、九大、北大とは、1.5倍ほどの差をつけており、大学での研究における資金力で、阪大がかなり強いことがわかります。

東京外大の科研費額が3億1890万円なので、阪大は大阪外大と合併していなかったとしても3位は変わらなかったでしょう。

理工系の研究にとって、研究資金は非常に重要です。
2018年ノーベル賞受賞者の本庶佑氏も受賞後の各紙インタビューで研究資金の重要性を説いておられましたが、まさに理系の実力を示す一種のバロメータがこの科研費額です。

阪大は科研費額で第3位



大企業400社への就職率1位!(旧帝大の中で)

日本を代表する企業群であるJPX日経インデックス400社への就職率を比較してみます。

表. 2017年度日経JPX400社就職率
順位 大学名 400社就職率(17年)
1 大阪大 35.5 %
2 名古屋大 34.3 %
3 京都大 32.4 %
4 東京大 28.2 %
5 九州大 27.0 %
6
東北大 24.7 %
7
北海道大 23.8 %

まず説明ですが、JPX日経インデックス400社とは東証一部に上場している企業の中で、その中のトップ400社のことです。
簡単に言えば、日本を代表する大企業のことです。

トヨタ自動車、武田薬品、住友化学、SBIホールディング、関西電力、JR東日本、パナソニック、日本航空、三井住友フィナンシャルグループ、アサヒビール など

そのトップ400社の大企業への就職率ですが、阪大が旧帝大中No.1となっています。
35%なので、約3人に1人がトップ企業への就職を果たしていると言うことになります。

名古屋大はトヨタ自動車の地元ということもあり、大企業就職率が阪大にほとんど迫るぐらいの高さですが、東北大や九大とは10%以上、差をつける結果となりました。

東大京大の大企業就職率が、思ったより低いなあと思った方がおられると思います。

その理由ですが、東大や京大は民間企業への就職をせずに、大学に残って教授を目指す『研究者』、あるいは金融庁や国土交通省といった霞が関で働く『官僚』、になる人が極めて多いためです。

阪大は大企業への就職率が旧帝大No.1

論文数3位 (旧帝大の中で)

次に、大学での研究力の指標である『論文数』についてみていきましょう。

表. 2017年度論文数
順位 大学名 論文数
1 東京大 5万7511本
2 京都大 3万9043本
3 大阪大 3万2933本
4 東北大 3万1085本
5 九州大 2万3514本
6
名古屋大 2万2634本
7
北海道大 2万295本

論文数は、大学がどれだけ活発に研究を行っているかのポイントとして評価されます。
第一位はやはり東京大で、2位を大きく突き放しています。

第2位はこれもやはりで京都大、その次の第3位に大阪大がきます。

やはり阪大は研究が強く、東北大をはじめとした地方旧帝大より上位に位置していることがわかります。

ただし、第4位の東北大とは比較的僅差で、論文数として約2000本の差です。
阪大は外国語学部と合併したことにより、規模が大きくなりました。
その影響が論文数に多少影響した可能性はあります。

しかし、文系の場合は論文数がかなり少なく、例えば東京外大でも64本しか出していません。
そのことから、たとえ大阪外大と合併していなかったとしても国内第3位は阪大であったと考えられます。

論文数:阪大第3位(東大・京大に次ぐ)

偏差値3位 (旧帝大の中で)

大学受験での偏差値はどうでしょうか。
河合塾発表の2019年度偏差値ランキング(及びセンター得点率)で、旧帝大を比較したいと思います。

理学系

理学系学部での偏差値を比較してみます。
(各大学の理学系のトップを記載)

表. 2019年度 理学系予想入試難易度ランキング(河合塾)
順位 大学名 2次偏差値 (センター得点率)
1 東大(理Ⅰ) 67.5 (91 %)
2 京大(理-理) 65.0 (87 %)
3 東工大(理) 65.0 (84 %)
4 阪大(理-生物) 62.5 (82 %)
5 東北大(理-生物) 60.0 (82 %)
6
北海道大(総合理系) 57.5 (80%)
7
名古屋大(理) 57.5 (79%)
7
九州大(理-化学) 57.5 (79%)

東大及び京大を除くと、次に東工大が来ます。
その次に阪大が来て東北大と続きます。比較的僅差と言えると思いますが、旧帝大理学系では第3位は阪大です。
次点で東北大が来て、北海道大、名古屋大、九州大と続きます。

意外に北大の偏差値が高い

医歯薬系

表. 2019年度 医歯薬系予想入試難易度ランキング(河合塾)
順位 大学名 2次偏差値 & センター得点率
1 東大(理Ⅲ) 72.5 (94 %)
2 京大(医-医) 72.5 (92 %)
3 阪大(医-医) 70.0 (91 %)
3 東京医科歯科(医-医) 70.0 (91 %)
5 名大(医-医) 67.5 (90 %)
5
九大(医-医) 67.5 (90 %)
5
神戸大(医-医) 67.5 (90 %)

一位は東大理三、二位は京大医医。
阪大医医が東京医科歯科大と並び国内第3位。
実質的に、日本で最も難しいトップ4大学・学部でしょう。
旧帝大では阪大が第3位で、4位以下を大きく離しています。

私の知り合いの秀才が阪大医医に落ちたので、ココはかなり難しいんだなと感じてます

法・政治学系

表. 2019年度 法・政治学系予想入試難易度ランキング(河合塾)
順位 大学名 2次偏差値 & センター得点率
1 東大(文Ⅰ) 70.0 (91 %)
2 一橋大(法-法) 67.5 (88 %)
3 京大(法) 67.5 (87 %)
4 阪大(法-法) 65.0 (84 %)
4 筑波大(社会・国際-社会) 65.0 (84 %)
6
神戸大(法-法) 62.5 (83 %)
7
北大(総合文系) 62.5 (82 %)
7 名大(法-法律・政治) 62.5 (82 %)
7 九大(法) 62.5 (82 %)

阪大は旧帝大系では第3位。ランクとしては筑波大と全く同じで、少し驚きました。
一応、他の旧帝大よりは少しリードしているようです。

偏差値まとめ

各学部のデータを参考にしても、阪大は旧帝大の中で第3番手なのは間違いなさそうです。
実際の難易度は予備校の発表する偏差値(センター得点率)とやや乖離しますが、目安にはなります。