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【後期】九州大工学部(後期日程)の合格最低点推移と考察(2008-2019)

旧帝大の一つである、九州大学工学部(後期日程)合格最低点(得点率)の推移を見ていきます。
学科毎の最低点の比較、回数、得点のバラつき、などについて見ていき、それにより入りやすいor入りにくい学科について評価します。

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【後期日程】九大工学部)合格最低点の推移

九大工学部後期日程における6学科【建築学科、電気情報工学科、物質科学工学科、地球環境工学科、エネルギー科学科、機械航空工学科】の合格最低点推移を見ます。

合格最低点推移(2008から2019年度)

青色で示した部分が九大工学部(後期)における合格最低点であった学科
黄色で示した部分が九大工学部(後期)における合格最高点(最低点が)であった学科

(表1)九大工学部後期日程(各学科)の合格最低点の推移(2008~2019年度)
年度 建築 電気情報 物質科学 地球環境 エネ科 機械航空 最低点
学科
2008 509.6 533.9 500.1 503.7 529.1 地球環境
2009 504.4 473.6 491.6 502.3 510.1 物質科学
2010 480.4 493.0 439.5 490.2 505.4 物質科学
2011 513.5 505.7 503.2 510.5 526.3 地球環境
2012 540.5 533.1 508.5 531.4 544.5 地球環境
2013 543.5 534.7 508.7 533.2 548.5 地球環境
2014 532.0 529.3 500.7 509.5 545.7 地球環境
2015 544.8 519.8 523.8 526.6 568.3 物質科学
2016 524.6 516.3 513.1 484.7 562.5 エネ科
2017 547.7 537.0 518.3 527.6 569.6 地球環境
2018 554.7 516.2 515.3 503.7 559.7 エネ科
2019 540.0 516.1 498.9 533.0 555.6 地球環境
平均点 528.0 517.4 501.8 513.0 543.8 地球環境
標準偏差 21.1 18.3 20.7 16.3 20.7

総合700点満点
建築学科は最低点が公表されていない

学科ごとの最低点回数

(グラフ1)九大工学部後期日程(各学科)における最低点回数(2008~2019年度)

九州大工学部後期日程_学科毎最低点回数(2008-2019)改
建築学科は最低点が公表されていないため除く




推移グラフ

(グラフ2)九大工学部後期日程(各学科)の合格最低得点率(%)の推移グラフ(2008~2019年度)
九大工学部(後期日程)における合格最低点の得点率換算(2008~2019年度)改

建築学科は最低点が公表されていないため除く

ザックリ分析

高い:機械航空工学科
低い:地球環境工学科

統計的に最も入りやすい学科は?

地球環境工学科

九州大学工学部(後期日程)において、最も入りやすい学科は地球環境工学科です。

根拠
  1. 2008年~2019年の、平均最低点が最も低かった。(501.8点)
  2. 2008年~2019年で、工学部最低点だった回数が最も多かった。(7回)

統計的に最も入りにくい学科は?

機械航空工学科

最も入りにくい学科は機械航空工学科です。

根拠
  1. 2008年~2019年の、平均合格最低点が工学部中最も高かった。(543.8点)
  2. 2008年~2019年の間、最低点が工学部で最も高かった回数が、最も多かった。(11回)
  3. 2009年から11期連続で最低点が学部最高であり、難易度の高さに再現性があった。
  4. 2008年~2019年の間、工部中最低点だった回数が一度もなかった。

前期日程同様、機械航空工学科の難易度の高さは際立っています。
11期連続で最低点が最も高く、平均合格最低点の543.8点は他の学科を大きく上回りました。
当然、最低点が最下位だったこともなく、安定した難易度の高さとなっています。

まとめ

九州大学工学部後期日程の最低点傾向は、前期日程と相関性が見られました。
つまり、前期日程と同様に、機械航空工学科の最低点が高く地球環境工学科の最低点が低いと言う結果になりました。

特に機械航空工学科の最低点は、得点率にして80%近くに達するなど、かなりハイレベルとなっています。
一方、地球環境工学科も70%前後の最低点は必要であり、難関であることに変わりは有りません。

後期日程は難関大学の多くが廃止してしまったため、旧帝大で後期を行う九州大学は貴重であり、その分志願者が集まりやすく難易度も高くなっています。