受験産業

個別指導塾の実態とは

明光義塾や京進スクールワンなど個別指導塾が近年急速に全国展開しています。
集団塾とは違いマンツーマンに近い指導方針であり、なおかつ料金は家庭教師よりも断然安いので興味を持たれたことのある方も多いはずです。
しかし、その実態はどうなのでしょうか?信頼してよいのでしょうか?
個別指導塾でアルバイトしたことのある私が見てきた個別指導塾の実態を書いていきたいと思います。

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講師はほぼアルバイト

個別指導塾の講師はほぼ100%大学生のアルバイト講師です。

またこれまでの教わる側の立場から『講師』という教える側の立場への
憧れなどもあり、個別指導などの講師になりたい学生はたくさんいます。

だいたいが大学1回生から3回生の学生で4回生になると就職活動や研究室配属があるため辞める傾向にあります。
時給が1500円ほど貰えるので学生には割と人気のアルバイトです。

つまり、経験豊富な先生はとても少数です。

基本は”アルバイト”に教わると思ってください。

能力や指導力は様々

学歴も偏差値50を切る私立大学の学生から旧帝大の学生まで色々なタイプの講師がいます。

フレンドリーな講師もいれば、真面目な講師もいます。

なのでバライエティ豊かです。

個別指導塾の数に対して講師の数が足りてないので、よっぽどマズイ人を除いて誰でも個別指導塾で働くことができてしまいます。

『講師』というより、お兄さんお姉さんといった感じがイメージとして近いと思います。

難関大学指導は基本的に無理

内部で働いたことのある人ならわかると思いますが、個別指導塾では旧帝大などの難関大学の指導は全く期待できません。

カリキュラムが整っていないし、対応できる講師が全然いません。

勉強が”少し”苦手な中高生に指導するのが、個別指導塾という場所です。

苦手過ぎてもダメなのです。

予備校や家庭教師に比べて安いからという理由で、難関大学の対策をお願いしようと思っているなら絶対やめなければいけません!

あそこは高度な勉強をするところではなか

学習習慣をつけさせるために行かせるところ

個別指導には個別指導の良さがあります。
それは勉強の習慣がつく可能性があることです。

講師と生徒の相性次第ですが、個別指導のときは少なくとも勉強する生徒も大勢います。

塾は集団授業なので、できない生徒は放置されますが、個別なら1:2とかが多いので、無視されることは基本的にはないです。

加えて授業料も家庭教師よりも断然安いことが多いので、学習習慣を身につけさせたい場合には個別指導が適していると思います。

アットフォームな個別指導塾ならGOODですね!

こんな生徒は個別指導でも難しい

ところで、個別指導塾には学習に問題のある生徒も結構きます。
学習の意欲がなく、「親が行けって言ったから来た」みたいな生徒です。

親御さんが何とか学習習慣をつけさせようとして通わすのだと思いますが、個別指導でもほとんど勉強になってない場合が多かったです。

例えば、私が学生のときにアルバイトしているときに入ってきた高校一年生のA君は、最初から不貞腐れていました。

講師が何を言っても一言二言返すだけで、目も見ようとしません。
少しでも命令しようものなら、ものすごい形相でにらむ。

このレベルだと、対応できる講師はほぼいません。
指導している“振り”をして適当に時間を潰しているだけです。

室長もたまにアドバイス的なことを言いに来ますが、これも一種のパフォーマンスで本気で何かできるとは室長本人も思っていません。

個別指導塾は所詮アルバイトの寄せ集め集団でなので、ガチの問題児の前には全く持って無力です。

個別指導にそこまで求めてはダメです。

個人的見解

個別指導塾は料金も割と安く、学生講師とほぼマンツーマンで勉強できるので
講師と生徒の相性が合えば結構楽しめると思うし成績も伸びると思います。

しかしやはり運の要素もあり、イマイチ学力や人間性の低い講師に当たってしまった場合は
成績は絶対に伸びないし、やる気もなくなると思います。

大学受験に関しては、まず難関大学の対策はできないと思ってください。
そういう場所じゃないです。
(雰囲気、講師の能力、カリキュラム etc)

個別指導塾と言っても校舎によって人材の質はマチマチなので、通おうか検討している場合は、まず評判を聞いてから行くのが無難だと思います。

個別指導は勉強が少し苦手な生徒が学習習慣をつけるところと思っています。