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化学系は就職に強いって本当!?

化学系って就職良いの?悪いの?
化学系修士の管理人が化学系の就職についての印象を語りたいと思います。

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化学系は就職に強い

最初に言ってしまうと、化学系の就職の強さは中々のものがあります。
特に旧帝大の化学系学生はばんばん大企業に行きます。
また中堅私立大学でも大企業に行く人はそれなりにいます。

このような恵まれた状況にあるのは、日本が伝統的に
化学が強いことが挙げられます。
戦前からの歴史を、脈々と受け継いでいるのです。

基本的に化学であればどの分野が専門であろうと就職には問題ありません。
しかしその中でも特に、【高分子化学】や【有機化学】を専攻している学生は
化学専攻の学生以上に、就職に強いです。

高分子系が強い理由としては、
日本の企業は繊維プラスチックなどの樹脂(=高分子)を扱っている
企業がたくさんあるのですが、大学で高分子を専門に学んでいる学生というのが日本にそれほど多くないからです。
また有機系が強いのは、化学製品の新規物質を作る時に、有機合成が必要な場合が多いためです。

化学系は就職に強く、その中でも高分子系や有機系はもっと強い。



化学市場は巨大である

次に、化学業界についてお話ししなければいけません。
化学産業は非常に市場が大きく、日本の全産業の約15%程を占めており、
100万人近くの雇用を生み出しています。

身の回りにあるものほとんど全てに化学が関わっています。
そのため非常に様々な分野で化学人材が求められています。

化学メーカーと言うと、

  • 何やら得体の知れない化学薬品の開発
  • 化学兵器の開発!

などのイメージを持たれがちですが、私たちが日常的に使用するもののほとんどは化学会社が関わっています。

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石油化学、半導体、接着剤、太陽光発電、スマホや自動車などのバッテリー、紙、塗料、健康食品や機能性食品、飲料、プラスチック、殺菌剤、消臭剤、
繊維、排水処理薬剤、タイヤ、歯磨き粉、シリコーン材料、医薬品、化粧品、配線基板 etc・・

など、上げれば本当に切りがありません。
それほど化学が関わる場面は多く、日本の産業の各方面から化学の力が必要とされています。

化学系は社会からのニーズがある

その結果、当然のことながら化学系出身者は各分野から引く手あまたな状況になるわけです。
毎年色々な企業が優秀な化学系学生の獲得に勤しんでいます。
ちゃんと化学を学んだ学生なら、まず食いっぱぐれることはないでしょう。

先ほども書いた通り、高分子有機の(優秀な)学生は特に必要とされています。

さらにに化学系の出身者だからと言って、全員が化学就職するわけではありません。
例えば、

  • ユニチャームのようなおむつなどの“開発”を行う職種(=開発職)
  • 製薬会社の“MR(=営業)”
  • 理科の教員
  • 税関などの公務員

など、異分野からも化学及び理系の知識が求められています。

化学系の学生は異分野からもニーズがある

日本を代表する大手企業がたくさんある

日本は伝統的に化学が強いです。
日本の経済成長をずっと支えてきました。
伝統ある大企業は非常に安定しているため倒産の心配や給料の心配をする必要があまりなく
安心して働けます。

住友化学や三菱ケミカルなどの財閥系化学メーカーのみならず、
信越化学工業、東ソーやトクヤマ、花王、新日鉄、富士フィルム、日本触媒、大陽日酸、積水化学など日本を代表する大企業がたくさんあります。

ちなみにこのレベルの会社だと、
総合職の40才前半で、年収800万円は余裕で超えます。
新日鉄だと出世具合によっては1500万円ぐらい普通に貰ってます。

会社に入ってからの話ですが、結構まったり働いている人が多いようです。
ブラック企業が叫ばれる昨今、好きな研究をやりながら良い給料を貰い
比較的ゆったり働ける大企業の化学系研究開発職はホワイトなことが多いです。

化学メーカーには日本を代表する大企業がたくさんある

まとめ

化学系の就職口は非常に広く、化学を学んで路頭に迷うことはまずありません。
また日本を代表する企業も多く、会社に入ってからの状況も恵まれています。

化学系の学生はそれほど就職を心配することなく、
普段の大学生活に打ち込めばよいと思います。

ちなみに就職活動では、学業以外の人間性も見られますので
適度にアルバイトやサークル活動なども行っておいた方が良いです。
(別に就職活動のためだけというわけではないですが。)

化学系のスキル + 人間性
で、必ずどこかの優良企業に引っかかるでしょう。

化学系の就職力は工学系やIT系に準じるレベルになります。

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