生物

【理科選択】阪大卒が感じる生物のメリット・デメリット

理系の大学受験生が一度は必ず悩む理科選択。
物理にすべきか生物にすべきか・・
このページでは阪大に生物選択で入学して化学業界で働いている私が、物理と生物のメリットデメリットについて紹介します。

Contents

物理について

物理のメリット

暗記量が少ない

物理のメリットは何といっても暗記量が少ないことです。
イメージですが生物と比較して1/5ぐらいの感じです。
そのため受験勉強の負担が小さく、効率的に受験を戦うことができます。

数学的センスが報われる

物理は始めに習う『力学』から、いきなり数式のオンパレードです。
運動方程式を基本に、三角関数などの数学的知識を駆使して問題を解いていきます。
力学以外の他の単元(波動、電気、熱力学など)も数式を基礎とする内容です。
なので、数学センスのある人は、物理に活かせる場合が多いです。

本番の記述量が少ない

物理は『論述問題』が出る場合もありますが、かなり少ないです。
そのため、記述で手が疲れたり、時間をとられたり、枠内で納める技術を磨いたり、といったことをする必要がありません。
本番たくさん記述しない科目では、必然的に時間が足りなくなる傾向があります。

短時間で解答できる

上の話と関連しますが、記述量が少ないので、解法をすぐに思いついた人はさっさと終わらせることが出来ます。
記述量が多い科目では、どう頑張っても書く作業に時間をとられるので、ここで差をつけることができます。

選択肢が広がる

物理を選択しておけば、理系学部なら基本的にどこでも志願できます。

大学入学後役に立つ

物理を学んでおくと、大学入学後、あるいは企業などで働きだした後に役に立つことがあります。
特に”化学系”は高校物理に関連する授業が極めて多いため、物理の知識は間違いなく役に立ちます。

物理のデメリット

数理的センスがないと厳しい

物理は最初に習う力学から数式をバリバリ駆使します。
“運動量”などの少し複雑な概念もいきなり登場し、完全に『文系脳』の場合、ついていくのがしんどくなる可能性があります。
三角関数もまだ数学の授業で習ってない段階から登場します。

不得意な人は本番で0点をとることも十分あり得る

生物は知識勝負の側面があるので、2次試験本番でも部分点などである程度稼ぐことはできます。
しかし、物理は問題が理解できず誘導にのることが出来なければ0点もあり得ます。




生物について

生物のメリット

数式アレエルギーでも大丈夫

生物はほとんど数式がでてきません。
そのため数式アレルギーの人でも頑張れば高得点をとることが可能です。

努力が結果に結びつく

生物は『知識勝負』な側面があります。
そのため、日々こつこつと努力し続けた人は、報われる確率が高いです。

0点をとる可能性が極めて低い

生物2次試験でも『記号問題』『語句問題』『知識型の記述・論述問題』が極めてよく出題されます。
そのため、全部わからないということはあまり起きにくく、部分点で稼ぐことができます。

内容が面白い(生命現象について学べる)

これは感じ方がひとそれぞれだと思いますが、『生命現象』について学ぶことが出来るため、興味をもって学ぶことが出来る科目です。
DNAや遺伝現象などを通じて、生命の神秘を感じることが出来るでしょう。

生物のデメリット

暗記量がかなり多い

生物のデメリットは、暗記項目が多く、いくら頭が良くてもモノにするのに時間がかかる点です。
イメージ的には物理の5倍以上、暗記量が必要だと思います。

本番での記述量が多すぎる

東大や京大・阪大の試験問題を見て貰えるとわかりますが、難関大学であれば記述量が異常に多いです。
『400字程度で記述せよ』『枠内に収まるように記述せよ』のような、論述系の問題が試験問題のほとんどを占めます。
そのため、手が痛くなりますし、時間も掛かります。

解答に時間が掛かる

上の話と関連しますが、生物は記述量が多いので、いくら頭が良くてもある程度の時間は絶対にかかります。
時間が不足することも多々あるため、これはかなりのデメリットです。

100点が難しい

生物は難関大学であればあるほど、難問やマニアックな問題が出題される傾向にあります。
基本的に生物で100点をとることは現実的ではありません。
難関大学の場合、せいぜい8割が限界のような気がします。

簡単な年を除く!(阪大などで異常に簡単な年がたまにある。)

大学以降使わない

医歯薬系や農学系を除いて、生物の知識は大学入学以降はそれほど使わない人が多いです。
私は化学系ですが、大学で必要性を感じたのは生物ではなく間違いなく物理です。
なので、化学系などでは生物選択者は入学後の努力が必要です。

まとめ

メリット・デメリットは表裏の関係にあるので、物理選択しようが生物選択しようが何かしら良いコト悪いコトがあります。

科目の性質上、ざっくり言えば『数式が嫌いじゃない』人は物理を選択し、『数式が嫌い』な人は生物を選択するのが良いかなとは思います。
どっちでもない or その中間の人は、大学入学後も見据えて、科目を選ぶのが理想です。

しかしこの問題に正解はありません。
実際、東大理三であっても国公立大学の医学部医学科であっても、物理選択で合格している人はもちろん、生物選択で合格している人は毎年たくさんいます。
また管理人の同級生の数学がかなり得意な人が、生物選択で阪大薬学部に合格していました。

なのでどちらで選んでも極論問題はありません。
あまりに悩むようなら『エイ、ヤー!』で決断しても大丈夫です。