医学部入試は人気の高まりとともに競争も熾烈になっています。
特に国公立の医学部は人気で、地方国立大でも東大理Ⅰと遜色ない難易度の大学もあります。
しかし、医学部入試も実は色々なパターンがあり、試験科目も大学により特色があります。
この記事では、【前期日程】の2次試験に理科がないという医学部を紹介します。
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【前期日程】理科が課されない国公立大医学部医学科
非常に驚きですが、大学の中には理科を1科目も課さないところもあります。
現在、6大学の医学部医学科で、理科のない【数・英】型の試験を実施しています。
大学名 | センター | 数学 | 理科 | 英語 | 面接 |
旭川医科大 |
550 | 100 | 100 | 150 | |
弘前大 | 1000 | 300 | 300 | 300 | |
秋田大 | 550 | 100 | 100 | 200 | |
島根大 |
700 | 200 | 200 | 60 | |
徳島大 |
900 | 200 | 200 | ○ | |
宮崎大 | 900 | 300 | 300 | ○ |
理科が課されない分、倍率も非常に高くなっています。
2019年度入試の倍率では下記のようになっています。
倍率
- 旭川医科大・・10倍
- 弘前大・・8倍
- 秋田大・・5倍
- 島根大・・8倍
- 徳島大・・5倍
- 宮崎大・・6倍
分析
2次試験に理科がないので、理科の完成が遅れがちな【現役生】に非常に有利な試験形態になっています。
実際、データのある秋田大学の現役率は、54%と非常に高くなっています。
大学側が現役生に入学して欲しいのかな?と勘ぐってしまいます。
秋田大は面接の配点だけで【数学+英語】の合計点と同じ200点もあるので、色々勘ぐってしまいますね。
理科は努力が結果に結びつきやすい分、浪人生有利なのは間違いないのですが、試験科目に入ってないとなると理科がまるでダメな受験生も合格する可能性があります。
医学部に入学後、最も必要な能力は【理科】です。
物理や化学は考え方の習得に時間がかかる科目であるので、理科をまるで理解していない医者を産む結果にならないか、その点は心配です。
医学部で学ぶ内容はほとんど【生物】ですが、物理化学の素養、そくに”化学”の考え方は重要です。
薬の作用機構や生体反応は全て化学で説明されるためです。
薬の作用機構や生体反応は全て化学で説明されるためです。
参考資料
より詳しいデータと解説は
医学部進学大百科 2019完全保存版 /プレジデント社
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