いきなりだが、偏差値で大学を決めるのはナンセンスである。
受験生の中には大学や学部間の偏差値的な序列にこだわる人も多くいる。
受験に長く接するあまり、ある種の洗脳を受けている状態となっているのだ。
しかし、細かな偏差値を気にしている大人は誰一人いない。
理由はいろいろあって、偏差値がイコール優秀さに結び付くわけではないことを実感として理解していること、偏差値以外により重要なファクターが大人になると山ほどでてくるということ、そもそも模試によっても合格者偏差値は変わるし、年度によっても変わるのでそこまで正確に信頼のおけるデータではないということなどがある。
年度によって変わる例と言えば、例えば最近では情報系の学部の難易度が非常に高くなっている。世の中のITへのニーズの高まり、それを反映したIT系人材への待遇面での評価の高まり。それらによって、優秀層が情報系に流れているのである。つまり時代によって偏差値は変わる。しかしそんなことキャッチアップできるほど暇な人間はそうそういない。
何が言いたいかというと、偏差値なんていうのは評価に用いるには細かすぎる情報ということである。そんなもので大学の評価は決まらない。
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優秀な大学は決まっている
もうハッキリいって、ブランド力のある優秀な大学というのは、決まっている。
それは大学の建設経緯などの歴史的背景、ノーベル賞などの実績、経済界、政治舞台での卒業生の活躍、大学の立地など、つまるところ伝統である。
これらはもはや簡単に覆されるものではない。
これまで日本で10番手だった大学が、改革により東大を超える、というような事態には絶対にならない。そうするためにはまず優秀な学生を採用しなければならないが、突然東大受験者層が10番手だった大学に殺到するというようなことは、起こらないのである。
またまた話が長くなったが、日本において優秀な大学、ブランド力のある大学というのは正確に決まっていて、順位ですらだいたい決まっている。
以下の通りである。
優秀な大学(国公立編)
日本において優秀と定義される大学は決まっている。それは旧帝大と東京工業大学、一橋大学、神戸大学である。(ただし東京医科歯科大などの医学系は除く。)
順位 | 大学名 |
1位 | 東京大 |
2位 | 京都大 |
3位 | 東京工業大 |
3位 | 一橋大 |
5位 | 阪大 |
6位 | 東北大 |
6位 | 名古屋大 |
6位 | 九州大 |
6位 | 北海道大 |
10位 | 神戸大 |
東北大と名古屋大、九州大、北海道大は、差はない。偏差値で測定すると差が生じる場合もあるかもしれないが、世間ではそんなこと誰も気にしていない。
重要なのは大学の格である。
ただし千葉大、首都大(東京都立大)、大阪公立大はそれに準じるグレーゾーンの大学であり、やや格式の高さを感じる。
優秀な大学(私立編)
次は私立大学である。
優秀あるいはブランド力があると明確に定義される大学は以下の大学である。
順位 | 大学名 |
1位 | 慶應大学 |
2位 | 早稲田大 |
3位 | 上智大 |
4位 | 明治大 |
4位 | 青山学院大 |
4位 | 中央大 |
4位 | 法政大 |
4位 | 立教大 |
4位 | 東京理科大 |
4位 | 同志社大 |
4位 | 国際基督教大学 |
順位については、慶應>早稲田>上智の他はすべてほぼ変わらない。誰もその明確な序列なんてわからないし、人によって定義が違うだろう。(つまり正解はない。)
関関同立について言えば、全国区でのブランド力があるのは、残念ながら同志社大しかないだろう。
(同志社大でも実はやや怪しい。)
最もブランド力のある大学
日本で最も格が高いと認識されている大学は、東大、京大、東工大、一橋大、慶應大、早稲田大、上智大である。
あとはもしかしたらそれに阪大も加わるかもしれないし、ほかの旧帝大も加えられる場合もあるだろう。
上智大の方が阪大やほかの旧帝大より上というと怒る人もいるかもしれないが、ブランド力とは頭の良さだけで決まるわけでは決してない。
ブランド力とは、伝統であり、実績であり、立地である。
上記大学に進学しておけば、もう学歴による悪影響はなくなり、アカデミックの研究職にも、企業研究者にも、官僚にもなれる。またメガバンにも外資系投資銀行にも何にだって入れる。少なくとも学歴が悪さをすることはない。